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Nikkei225 Futures technical watching Vol.2

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2018年11月第1週のまとめと来週の主な予定

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2018年11月第1週のまとめと来週の主な予定

●2018年11月第1週のまとめ
・週間指数動向
今週は、「三極リスク(中東(サウジ問題)、欧州(イタリア予算問題)、中国(米中通商問題)」が小康状態を保つなか、米中間選挙、FOCMを通過して売り買い交錯の一週間に。その米中間選挙は上院は共和党が、下院は民主党が制する「捻じれ」状態に。FOMCは現状維持で通過して、いずれも「インライン」の結果に。これを受けた主要市場は、ドル建て日経、中華圏指数がマイナス圏で推移。東京は円建て日経、TPXが続伸、ドル建て日経は反落。米国は三指数ともに続伸。欧州は、FTSE、DAXともに続伸。中華圏指数は、香港は反落、上海は三週ぶりの反落。今週の年初来高値、史上最高値更新市場はなし。年間ベースでは米三指数がプラス圏を維持。


米三指数は、S&P500は10月初旬の急落から、欧州、中東、米中通商問題の「三極リスク」に米企業決算への懸念から二段下げを示現したものの目先的には三段目の下げを回避。200日線奪回から二段目の下げの高値水準に回帰する展開に。ここからは、200日線水準をサポートに変えて急速に下降してくる50日線突破から一段目の下げの領域に侵入できるのか、一段下げ後の戻り高値水準でのダブルトップ形成から三段目の下げに突入するのか注目。



NASDAQは引き続きFAANG系が重く戻りの鈍い展開。ここからは、200日線を再奪回して見直し買いを巻き込んでくるのか、「型通り」に200日線に叩かれて安値リテストに向かうのか注視していきたいところ。



DJIAは引き続き三指数のなかでは最も調整が浅く推移(ただし、6月以降の上昇も他指数と比較すると緩慢)。他指数と同様に三段目の下げを回避して200日線、50日線回復の展開に。こちらは50日線、200日線がサポート化してくるのか注目。



なお、DJIA-Nikkeiスプレッドは4000P超まで拡大して米国優位が継続中。積極的か消極的かは不明も、ここがどこかのタイミングでスプレッド縮小方向に転じてくる(日本優位)のか否かにも併せて注目。


来週は、米国主要企業決算、中間選挙、FOMCとイベントが一巡。手掛かり材料難も予想されるなか、引き続き「三極リスク」、ミクロ(企業業績)懸念がマクロに波及する疑念からボラティリティー拡大による波乱再燃から「三段目の下げ」が警戒されるのか、イベント通過(fact)で、12月FOMCに向けていったん小康状態で推移していくのか注目。

・週間為替動向
今週の主要通貨は、米中間選挙、FOMCと一大イベントを通過した割には全般小動き。週を通すとAUD高>USD>EUR=JPY>CNH安。JPYはストレート円では円安、クロス円ではまちまちの方向感の無い展開。ここからは新興国通貨安の再燃とCNHへの波及、「三極リスク」が警戒されるなか、引き続き新興国通貨安(≒USD高)によるリスク資産軟化加速に警戒しておきたいところ。


 
・週間債券動向
今週の債券市場は、「三極リスク」による「リスクオフの債券買い」がいったん終息するなか、米中間選挙、FOMCを通過して若干債券高方向に傾く展開に。米債利回りは10年が3.1%台で推移。イールド・カーブのスティープ化はいったん終息方向の展開に。債券ボラティリティーは、政治、金融政策イベント通過で高値から一段下落する展開に。引き続き債券ボラティリティーの上昇には警戒しておきたいところ。



欧州国債は、引き続きhard Brexit懸念、イタリア予算問題が燻ぶるなか、若干の「ドイツ国債買い+イタリア国債売り」のリスクオフ・ムード。11月半ばのイタリア予算再提出を控えて「欧州発」のリスクオフが再燃する可能性に警戒しておきたいところ。

期待インフレ率(BEI:10-Year Breakeven Inflation Rate)は原油価格は低下傾向も、「三極リスク」の鎮静化、中間選挙、FOMC通過からいったん反転する展開。5年先5年物予想インフレ率(5y-5y Forward Inflation Expectation Rate)も期待インフレ率と同様の展開に。



 
このような背景で金曜日に発表された生産者物価指数は予想を上回る結果に。

原油価格の押し上げ効果以外にインフレ期待がなかなか盛り上がらない構図は変わらないものの、コストプッシュ型インフレの懸念も警戒される状況に。これに対して「ビハインド・ザ・カーブ」を嫌うFEDの金融政策と実体経済の綱引きの構図も変わらず。

11/2現在のFEDによる12月利上げの市場織り込みは、中間選挙、FOMCを通過して前週の73.6%から75.8%に僅かに上昇、引き続き4回/年の利上げが予想される割には若干織り込み不足の印象も。他方では、直近のリスク資産安による逆資産効果の市場観測は0.25%の利上げ一回分に相当するとの試算。12月に利上げと併せた実質5回/年の利上げ効果が経済拡大の重荷とならないのか、直近の原油価格急落がインフレ指標の下押しバイアスとして作用するのか否かには注目しておきたいところ。



ここからは、10年、30年債ともに数年来の高値水準での揉みあいを見せるなか、「金利低下(上昇)+リスク資産売り(買い)」の「伝統的反応」で推移するのか、どこかの時点で金利上昇にリスク資産が耐えられなくなって「債券安+リスク資産安」に転じていくのか注目しておきたいところ。

・コモディティー他
オイル(原油)は、米国による対イラン経済制裁再開、サウジアラビアによる減産思惑に反して、ドル高、「貿易戦争」による将来の需要減、供給過多の懸念から引き続き売り物がちの展開に。原油低下による金利の押し下げ効果と、中央銀行による金融政策の変更、政治要因による金利上昇バイアスとの綱引きには引き続き留意しておきたいところ。

「炭鉱のカナリア」ハイイールド債はリスク資産に歩調を合わせて二段下げからいったん反転の展開に。「原油価格低下+ドル高(新興国通貨安)→新興国、低信用債利回り上昇→クレジット・リスク」の連想ゲームも念頭に、引き続きリスク資産、債券、為替、コモディティー市場の動向とあわせて、「突然死」しないか今後の展開に注目しておきたいところ。

10月中旬に急騰劇を演じた金は引き続き伸び悩みの展開に。金価格上昇がドル安への胎動なのか、リスクオフ警戒の安全資産買いなのか引き続き要経過観察。



・その他
サプライズ・インデックスは、強弱の節目「0(ゼロ)」付近で一進一退の展開に。通商問題の悪化、ドル高、金利上昇による企業業績圧迫に懸念が残るなか、経済指標の悪化傾向がリスク資産の許容PER低下を引き起こさないか、また直近のミクロ(企業業績)の悪化がマクロに波及して同指標に異変をもたらさないか注視していきたいところ。

市場センチメントは、通商問題悪化、新興国通貨安に対する懸念、リスク資産急落とボラティリティー高止まりで引き続き悪化状態。CPC、SKEWは過不足ないニュートラルの状態に。米中間選挙、FOMCを通過して手掛かり材料難が予想されるなか、「三極リスク」発の突発的な波乱には引き続き警戒しておきたいところ。



●来週の主な予定と決算発表
12日(月)
サンフランシスコ連銀総裁、講演
米債券市場は休場
13日(火)
独ZEW景況感指数(11月)
米財政収支(10月)
安倍首相、ペンス米副大統領と会談
ミネアポリス連銀総裁、講演
14日(水)
日本GDP・1次速報値(第3四半期)★
中国小売売上高(10月)
中国鉱工業生産(10月)
独GDP速報値(第3四半期)
米消費者物価指数(10月)★
パウエルFRB議長、講演★
クオールズFRB副議長、下院議会証言
15日(木)
米小売売上高(10月)
米輸入物価指数(10月)★
クオールズFRB副議長、上院議会証言
ミネアポリス連銀総裁、講演
16日(金)
米鉱工業生産(10月)
米対米証券投資(9月)
シカゴ連銀総裁、講演
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