Nikkei225 Futures technical watching Vol.2
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【2018年4月第1週のまとめと来週の主な予定】
●2018年4月第1週のまとめ
・週間指数動向
今週は、引き続きサプライズ・インデックスが頭打ち傾向のなか、米中関税措置の応酬に対する懸念で乱高下する展開に。主要市場は円建て日経、TPX、FTSE、DAXがプラス圏を維持(*ただし円建て日経もCMEベースでは21475→21425で下落)。
東京は円建て日経、TPXは続伸、ドル建ては反落。引き続き米国との「差」を詰める展開に。その米国は三指数が揃って反落。三週前に記録した5%超の急続落に対しては戻りの鈍い展開。欧州は、FTSE、DAXともに続伸。中華圏指数は、香港は三週続落、上海は反落。今週の史上最高値、年初来高値更新市場はなし。年間ベースではNASDAQのみがプラス圏を維持。総じて出遅れていた東京、欧州が米国との「差」を詰める一週間に。
来週は、米国市場が先々週の急落でさまざまなプロダクツのチャートが「三角形」を逸脱。2月の安値(高値)視野から戻りの鈍い展開のなか、さらに一段安して「居場所」を変えてくるのか、下抜けした「三角形」への戻りを試す展開となるのかに注目。その過程で、債券買い+リスク資産売り(またはその逆)の伝統的金融政策下の反応が継続するのか、いったん「ミニ・ゴルディロックス」様の債券買い+リスク資産買いが示現するのか注目しておきたいところ。
・週間為替動向
米債利回りは10年が3%接近から徐々に買い戻されて利回りが低下すなか、週を通すと小幅な動きながらもGBP高>USD>AUD>EUR>JPY安の軽度のUSD高、USDX高(USDX≒EUR/USD)。JPYはストレート円では小幅な円安、クロス円ではまちまちの方向感の無い展開に。
・週間債券動向
引き続き12月FOMC以降の債券利回り上昇は一服。「株安」局面では債券が買われるものの、リスク資産の下げが一服すると、債券はじわじわ売られる不安定な動きは継続中。ただし、債券のボラティリティーを表す「TYVIX」は指数のボラと同様に下げ渋り気味も大きく上昇することなく安定的な展開に。中期的には2014年中頃から続いた上限域2.6%のレンジを抜け2013年末の水準3%を視野。2年債は2008年以来の2%台に定着、30年債は3%を超えて2015年6月の3.4%を視野に入れるも、直近はいったん小康状態に。引き続き原油上昇によるコストプッシュ型の金利上昇バイアスは警戒されるものの、5y-5y Forward Inflation Expectation Rateに今のところ上昇加速の変化は見られず、インフレ警戒の先行きは流動的との見方も。また長短金利差は縮小と拡大を繰り返しながら徐々に0.5%を割れてフラット化が進行気味の展開に。
インフレ期待が盛り上がらないなか、「ビハインド・ザ・カーブ」を嫌うFEDの金融政策と実体経済の綱引きの構図は変わらず。10年、30年債ともに数年来の高値水準を視野に入れるなか、引き続き低金利下+リスク資産買いの「ミニ・ゴルディロックス」、「金利低下+リスク資産売り」の「リスクオフ型」どちらに向かうのか注目しておきたいところ。
・その他
オイル(原油)はここ数年の高値圏を抜けて100ドルを視野に入れるなか、再び伸び悩み傾向に。オイルと株価指数に正の相関が高いと考えられるなか、さらなる原油高がCPI、PPIに働きかけて金利上昇バイアスに加担する懸念との綱引きはいかにも悩ましいところ(←原油が上昇すればリスク資産(株)には追い風も、金利上昇はリスク資産には向かい風。)
他方、「炭鉱のカナリア」ハイイールド債は三角持合いを下抜けるも引き続き下げ渋りの展開に。2月の急落局面ではハイイールド債下落に遅れて株価指数が急落も、今のところはハイイールド債に急落の兆候は見られず。この両者の乖離が再び拡大しつつあるなか、S&P500の反発で相関を取り戻すのか、ハイイールド債が歩み寄って相関を取り戻すのか、株式、債券、為替市場の動向とあわせて今後の展開に注目しておきたいところ。
・総括すると、まちまちの経済指標、米国の保護主義傾倒からの貿易摩擦加熱が懸念さらるなか、サプライズ・インデックスは頭打ち傾向。経済活動は引き続き好調(と「今のところは」思われる)も、金利上昇、ドル高による企業業績の圧迫に懸念が残るなか、各プロダクツ間、あるは同プロダクツ内での循環物色のなかで資金循環が維持されるのか、債券安、ドル安、リスク資産安のトリプル安のリスクオフに至るのか注目しておきたいところ。特に、前述したようにさまざまなプロダクツのチャートが「三角形」を逸脱中。引き続き戻り限界に留意。
●来週の主な予定
4/9(月)
日本国際収支(2月)
IMF世界経済見通し
4/10(火)
米生産者物価指数(3月)
ダラス連銀総裁、講演
4/11(水)
中国消費者物価指数、生産者物価指数(3月)
米消費者物価指数(3月)
FOMC議事録(3/20、21開催分)★
北朝鮮最高人民会議開催
4/12(木)
米輸入物価指数(3月)
米新規失業保険申請件数(7日までの週)
ミネアポリス連銀総裁、講演
4/13(金)←13日の金曜日!
中国貿易収支(3月)★
ダラス連銀総裁、講演
ボストン連銀総裁、講演
セントルイス連銀総裁、講演
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